. 「愛から出発する療育」 ちょっと、キザな台詞かもしれませんが・・・ 自閉症は、想像力の欠如とか、目に見えるものしか意味を持たないとか、具体的な世界にしか生きられない。マインド・ブラインドネス、などといろんなことを言われています。 例えば、コミュニケーションということ一つをとってみても、「言語で伝わらない場合は、具体物やカードを使えばいい・・」確かにその通りなのですが、本当のところは人と人とのコミュニケーションは、言語だけにたよっている単純なものではありません。目で合図をしたり、身ぶりで表現したり、表情や「あ−あー」という声で表現したり、雰囲気や無言で通じる「勘」のようなものもあります。人間はもてる全ての能力をもちいてコミュニケーションしているのです。 また、さまざまな療法を学び、それが生かされるのは療育者に愛情があるからなのです。支援の為のさまざまなツールやアイデアも「愛」から生み出されます。創造は「愛」から出発しているのです。 「人は愛によって生まれ、愛によって育ち、愛によって幸福になる。」と聞いた事があります。 私は、この事を信じてゆきたいと思っています。 . 最後に、愛について何かいいテキストはないか? と考えましたが、やはり『聖書』に勝るものはないようです。私はクリスチャンではありませんが、アメリカにいた際に少し聖書を齧りました。ちょっと、引用してみます。
福祉の仕事を志す人は特に、「貧しくとも、人の為に何かをしてあげたい。」「困っている人を助けたい。人々の笑顔が見たい。」「人を幸せにする事で、自分も幸せになりたい。」そういった動機があり、そこに生き甲斐を感じておられる事と思います。 人を幸せにする為には、やはり、『愛』から出発しなくてはいけないのです。 2002/8/3 |