自閉症に対するサークル・キュア

~自閉症への生態系治療の要点~

私の推奨している自閉症の治療は3段階です。
「治療」と言っても、私は医者ではありませんので、あくまでも情報の提供であり、健康に過ごすためのアドバイスやヒント、提案ができればということです。実践にあたっては、各自、情報を集め、学び、ご自身でよく考えたうえで、専門医のアドバイスなどを受けながらお試しください。結果については自己責任でお願いいたします。

今回は前置きなしで要点のみを、箇条書きでお伝えいたします。
各項目、掘り探ればいろんな書物、情報、考え方、人物と出会うことができるのではと思います。
ここは入り口です。自然は人を生かし、地球を「生命の星」へとかえてゆきます。

栄養療法(食事療法)・・・食事を薬とする

「You are what you eat.」あなたは、あなたが食べた物でできている。
自然のものを食べる。多様な食品を食べる。全体食を食べる。精製されていないものを食べる。
食事は農業的行為である。食事を通して自然環境につながっている。(生態系の循環に参加する)
「食の選択」が農業を変え、地球環境を変えてゆく。

不足分はサプリメントで補う。(現代人の多くは質的な栄養失調)
分子栄養学・オーソモレキュラーに基づく栄養療法を取り入れる。
第一のものはタンパク質(プロテイン・20種類のアミノ酸)、1日に50g以上。
続いて補酵素であるビタミン(特に代謝と脳神経に関係が深いビタミンB群・ビタミンD)
そして、鉄分をはじめとするミネラル、亜鉛・マグネシウムなど(感覚過敏にはミネラルが影響)
あとはDHAなどの必須脂肪酸、
有害物質のデトックス(αリポ酸やセレニウムによる重金属の排出)
農薬や化学物質を含む食事は極力避ける。有機野菜がお薦め。

腸内環境を整える(腸活)・・・お腹の中の土づくり

腸内環境は土壌環境とよく似ている。土が健康ならば野菜はよく育つ。
同じように、腸内環境が改善されれば栄養の吸収や免疫、神経伝達もうまくいくようになる。
『分解』という仕事は生態系において非常に大切です。(微生物の仕事)
→ 無個性の状態(アミノ酸)の素材にしてから個性を与える(DNA・遺伝子の発現)。
個性を持った未分解のタンパク質はアレルギーを引き起こす。

「腸活・菌活」を行う。発酵食品を多く食べ、菌のエサとなる食物繊維を多く摂取する。
土壌菌(SBO)や有機野菜ジュース、ボーンブロスも効果的。

最終的に決め手となるのは「菌移植」(腸内フローラ移植)→ 腸内細菌の多様性を高め、バランスを整える。
菌を生着させる為には、大腸に直接菌を置きに行くのが有効。生着率が高い。
「菌」は種(たね)と同じ、植え付けた後、「食事」によって大事に育ててゆく。豊かなフローラになる。
菌のネットワークは脳のニューラルネットワークにつながっている。(脳腸相関)

同時に、菌のネットワークにより自然界とも繋がることができる。人は「生命の集合体」である。
自然と一体となり、自然界とネットワークでつながる。
腸内細菌が脳を育てる。成長の角度が変わる。共生をベースとした本来の成長の軌道に戻る。

自然への回帰・・・自然との共生

土にふれる生活=菌にまみれる生活をする。
土1gの中には数百億の菌がいる。土にまみれるということは菌にまみれるということ。
自然いっぱいの森の中、自然な農法による畑、ハイキングや野外活動、キャンプなどによって直接土にふれることが大切。自然の中に溶け込んでゆく。
「食」によって、自然(土壌菌)を体内に取り込んでゆく。
自然のエネルギー、自然の持つ生命力を自分のものとする。
子育てには、「森のようちえん」のような場所が一番いい。
土に触れ、大地を裸足で歩き、落葉に埋もれ、泥んこ遊びをする。虫たちや動物、小鳥たちと仲良しになろう。
自然の恵みをふんだんに受けることができる。

ジブリの映画『天空の城ラピュタ』で主人公シータが言ったように・・・
「人は土から離れては生きられないのよ」
「土に根をおろし、風とともに生きよう。種とともに冬を越え、鳥とともに春を歌おう。」

人間らしさの復帰。「つながり」を生み出しているのは菌。分解と再生、そしてネットワーク。
自然豊かな環境の中で過ごすと心が育まれる。自然には愛があり、意志が働いている。
「自然」は美と調和をもたらす。やさしさ、思いやり、協調性、柔軟性、利他主義、愛情、などの人間らしさをもたらす。本来の人間の姿と個性が現れる。

人の社会も微生物の社会も、調和的な共生関係が築かれたダイバシティが大切。これは原理原則です。
「多様性」(ダイバシティ)を維持し共生関係を保つことは、人においても自然界においても重要なのです。
自然を自分の中に取り込み、自然と一体となり。自然のもつエネルギーと豊かな心を受け継ごう。
「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」と、ヒポクラテス先生はおっしゃる。
ならばその逆をいけばいい。人は自然に近づくほど健康にも近づいてゆく。

自閉症の治療は ⇒ 栄養療法+腸活(菌移植)+自然との共生

自閉症の治療は、まだ推測や研究段階のものが多く、必ず治るというものではありません。
でも、少しでも改善させてゆく道はあるのではないでしょうか。「希望」は持つべきだと思います。

クリニックの看護婦さんは、「期待しすぎず、希望は捨てず」と、素敵な言葉をおっしゃられました。

上記に挙げた方法(方向性)で、誰に対しても同じ結果を保障できるというものではありません。だから、ご自身でよく考えた上で、自己責任で主体的に行うことが求められます。
ただ傾向としては、取り組みは早いほどよく(幼少・発達期の方が効果は出やすい)、食事や環境が発達に与える影響は大きいということ。

自閉の子は、極端な「偏食」で、食に対しても「こだわり」が強く、食事を変えることは大変なのですが、サプリなどを活用して栄養バランスをとり、腸内環境が改善すると、食生活は変わってゆきます。
食の多様性は、腸内環境の多様性にもつながり、菌の働きによって脳の発達にも良い影響が及びます。

「菌移植」の効果は、人によってまちまちですが、腸内細菌の多様性が増すと、精神面や社会性などにも思わぬ効果がみられることもあります。
脳腸相関の影響で、腸内の変化は脳に影響を与えるとは思っていましたし、菌から送られてくる信号や産生物質により神経に直接的に働く要素はあると思いますが、私は菌の移植では脳の構造的な部分にまで変化をもたらすことは難しいのではないかと思っていました。
シナプス結合による脳のニューラルネットワークは、すでに3歳くらいまでに出来上がっているものなので、それを変えることは難しいのではないかということです。
でも、システムに変化をもたらすのは皆無ではないようにも思います。なぜなら、生命を維持するためには「動的平衡」を保たなければなりませんので、常に(代謝により)体内の素材は入れ替わってゆきます。脳も1年経てば多くの部分が入れ替わっているのです。リメイクされてゆく過程で、正しい情報や要素がもたらされれば、少しずつネットワークが修正されることもあるのではと考えます。
だから、希望を失わず、自然の恩恵(循環)によって健康な状態に近づいて行くことに期待したいと思います。

信じられないようなことであっても、この小さな、平凡であたりまえな自然に帰るということが、時とともに増え広がってゆけば、人によってもたらされた現代の病を癒し、環境破壊を修復し、人と地球に救いをもたらすかもしれません。それは、自然と向き合う一人一人の人間にかかっているのです。

人を生かしえるのは、自然のつながり(生態系)なのである。

※ 自然のつながり(生態系)によって人を生かす。これが、サークル・キュア(生態系治療)です。

「サークル・キュア(Circle Cure)」とは、私が作った造語であり、言葉の示す通り「生態系治療」を意味します。
生態系とは、私の解釈によると”生命のつながり”のことであり、生態系を整えること(多様性を高め、つなぎ合わせて、ネットワークを築き、円滑に循環させること)によって、本来の自然な状態(健康)へと治療してゆこうという試みです。

2022.3.20 俊邦父