夏の番外編 vol.1

夏休みといえば「海と川」、そしてキャンプ!
七月と八月は、しばし山へのハイキングはお休みです。
我家では定番になった海水浴へ、今年も出発だ!

里海公園

2003年 夏

 故郷の山、故郷の川、故郷の海を愛しましょう。
大阪生まれの私にとって故郷の山とは、窓から東の方向に見える生駒山であり、二上山であり、金剛・葛城山であり、南に広がる紀泉高原です。そして、山に登れば西に見下ろすことのできる大阪の海が、私の故郷の海です。この地にうまれ育った以上、なるべく浮気をせずにこの地の自然を愛し続けたいです。
汚くなったとはいえ、まだまだ捨てがたい自然の美がそこに残されています。

今日、紹介するのは大阪の南にひろがる泉南の海、『せんなん里海公園』です。
箱作から淡輪までの2キロの海岸線が綺麗な公園になっています。「里海」という名前がいいですね。夏には、「箱作ぴちぴちビーチ」「淡輪ときめきビーチ」として賑わい、バーベキューもできるし、夏以外の季節には砂浜からの「投げ釣り」で、キスやカレイを釣ることもできます。
私たち家族は、毎年ここへ海水浴へ行きます。

「ぴちぴちビーチ」は波が小さく、どちらかと言うと家族向きで、小さなお子さんを連れて安心して泳ぎに来れる場所です。「ぴちぴち」のビキニのお姉ちゃんがお目当ての方(目の保養?)は、もっと南の「磯ノ浦」や神戸のむこうにある「須磨浦海岸」がおすすめです。
でも、のんびり派の私どもは「箱作」です。以前は、阪和自動車道を降りて、国道26号線がいつも渋滞していてたどり着くのに苦労しましたが、先日おとずれると尾崎のあたりから「第2阪和道」なる道が箱作まで延びていて、快適にドライブできました。

障害児をつれて夏休みを過ごすのはしんどいことです。
エメラルドグリーンの夢の砂浜もいいですが、まずは疲れないこと、気軽に行けること・・・となると『里海』ですね。俊くんはそれでも十分に満足です。

タクシーに乗ってぷかぷか
海は楽しい!

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牛滝山

2003年8月13日

 お盆が近づき、泉南の海にクラゲが浮かびはじめた頃、
(大阪では、お盆をすぎると海ではクラゲがいっぱいで、気持ちが悪くなります。)
川へ遊びに行きました。
大阪南部で川と言えば、「牛」か「犬」。
なんの話かといいますと、牛滝山と犬鳴山のことです。
どちらも山と書かれていますが、これはお寺の山号のことで、実は温泉と渓谷で有名な場所で、川遊びができるところなんです。
岸和田にある牛滝山には、近年、「いよやかの郷」という綺麗なレクリエーション施設が整いましたので、今回は「牛」の方へ行くことにしました。「いよやか」とは、漢字で「森やか」と書きます。俊くんはそれを知ってか知らずか「いよ〜、いよ〜!」と声を上げていました。(^o^)

 牛滝の川は、なるべく自然な状態を残して、なおかつ小さな子供が水遊びをしても危なくないように工夫されています。水深は2〜30cm、深いところでも腰のあたりまでです。川岸の芝生の上では、お兄ちゃんたちがバーベキューを楽しんでいます。宿泊するためのコテージやテントサイトも準備されているようです。小さな子供たちはジャブジャブと川の中に入って、小魚や虫とりをしていました。
俊くんは、魚や虫やソーセージといった高度(?)なものには関心なく、ひたすら川の中を行ったり来たり。はじめのうちは足許が危なっかしかったですが、30分もすると慣れてきて、じょうずにバランスを取りながら石の上をつたい歩きします。時折、小石をすくい上げたり、岩をなでたり、「ケラケラ」笑ったりします。よほど楽しいのか、2時間たっても川から上がろうとしません。親の方が疲れてしまいまして、「もう帰ろう」と言って引き上げると、俊くんは怒っていました。

 牛滝はなかなか快適なところです。近くに滝めぐりのハイキングコースあり(和泉葛城山へ登るルートもあり)、温泉もありで、 大阪の市内から車で4〜50分の近場でありながら魅力たっぷりです。でも今回は、俊くんが川に執着していましたので、温泉どころではなく、そそくさと帰ってゆきました。

パパと一緒にポーズ
川を探検だ!
いよやかの郷

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犬鳴山

2003年8月24日

「ウォ〜ン」「ワワ〜ン」、犬の鳴き声です。その昔、山で猟師が大蛇に襲われた時、忠犬○○が大声で鳴いて御主人様を救いました。それでここは犬鳴山。大小48の滝がつらなる役行者がひらいた霊場でもあります。また、秋には渓谷を紅葉が染める名勝地でもあります。(泉佐野市にあり、大阪の「緑の百撰」に選ばれています)

ちょっと、さびれてきているような気がしますが、犬鳴温泉から犬鳴不動堂、行者の滝までつづく参道(1.5kmのハイキング道)を歩いてみました。山深いところで、木々が生い茂り、岩には苔がむし、しめっぽく、やぶ蚊がブンブン(虫よけスプレーは必需品)、古くからの山岳宗教の場なので、樹齢の高い杉の木もあります。森林浴には最適です。でも、ここでの楽しみはなんといっても川遊び。小さな滝が連続していて、その滝壷では子供たちがドボーンとダイビングしていました。水は冷たいけれど気持ちよさそう。川辺でバーベキューをしながら水遊びというのが一番ですね。
俊くんも、帰り道に浅瀬で遊んでいたのですが、夢中になって行ったり来たりしているうちに、すってーんと2度ほどこけてしまいました。小石に藻がついていて滑りやすいのです。お尻を打ち、泣き顔になって・・止めときゃいいのにまた行って、また転びました。(頭を打たないように気を付けましょう)

俊くんは昨日、木登りをしていて木の汁にかぶれていて、あちこち痒かったこともあり、今日はちょっとイライラしていました。でも、しっかり水遊びをしたら満足したらしく、ご機嫌さんになって帰りました。

夏の前半は海、後半は川。
今年は海に3回、川に3回。天川村でのキャンプもありで、夏を満喫できました。冷夏だというのに俊くんは真っ黒。障害児にとって「夏休みは長い」と聞いていましたが、8月もあっというまに過ぎてゆきました。
ひぐらしが鳴く頃、俊くんの夏は終わりました。

行者の滝
夏の終わり・・

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